第5回 広背筋を動かしてみよう。その1・上下方向
広背筋を上下方向に動かしてみましょう!

 今回からは、背中の筋肉の中で一番大きな筋肉である、広背筋(左図)の動きのトレーニングを紹介します。
 さて、全てのスポーツに言えることですが、日本人は欧米人に比べ背中の筋肉の発達でかなり引けを取っています。背中の筋肉の動きは主に『引く』という動作ですが、日本人は、ほとんどの人がこの動作を主にで行なってしまいます。試しに背中の広背筋を緊張させてみて下さい。まず、ほとんどの人がどのようにしたらいいか、分からないと思います。また、走ったりする時、皆さんは腕を振ると思いますが、腕を後ろに振った時、背中の広背筋が動くのが分かるでしょうか? まず、ほとんどの人が私の言っていることが理解できないと思います。
 では、前置きが長くなりましたが、まず広背筋の上下方向の動き(懸垂運動)についてお話していきたいと思います。

※これから回を重ねて紹介していく背中の動き(主に広背筋)のトレーニングは、シリーズ2からシリーズ3の前回までのトレーニングがある程度マスター出来ていることが絶対条件となります。

 
  1. 1メートルぐらいのバーを肩幅よりやや広く両手に持ち、両腕を伸ばして頭上に上げた姿勢をとる。
    (写真1)
     
  2. 両腕を伸ばしたまま、首をすくめたら(写真2)元の位置まで力いっぱい下げ、そのまま力を抜かずに肘を曲げながら、バーを胸の上部か首の付け根まで下ろします。(写真3)
     
  3. 1.の状態に戻し、繰り返します。
    10回×3セットぐらい行なって下さい。
     

    ※上記に示したことが正しく行なわれていれば、背中の左右の脇の部分に強烈な筋肉の収縮が感じ取れるはずです。


注意点
  • バーを引きつける時、動作の主体は肩甲骨周辺部の筋肉ですので、腕の筋肉(力こぶ)に必要以上に力を入れないこと。(肘は、ちょうつがいのように使うことが望ましいです。)
  • 完全に出来るようになった人は、肩甲骨の下げと肘の曲げをほぼ同時に行なって、バーを引きつけてみて下さい。

 
前述ではバーを頭上から胸の上部に引きつけたのに対し、今度は、頭上から首の後ろに引きつけるトレーニングを紹介します。
  1. 1メートルぐらいのバーを肩幅よりやや広く両手に持ち、両腕を伸ばして頭上に上げた姿勢をとる。
    (写真4)
     
  2. 両腕を伸ばしたまま、首をすくめたら(写真5)元の位置まで力いっぱい下げ、そのまま力を抜かずに肘を曲げながら、バーを頭の後ろの首の付け根あたりまで下ろします。(写真6)
     
  3. 再び、1.の状態に戻し、繰り返します。
    10回×3セットぐらい行なって下さい。
     

    ※上記に示したことが正しく行なわれていれば、ちょうど背中の左右の脇の部分からウエストの上あたりまで全体的に、強烈な筋肉の収縮が感じ取れるはずです。


注意点
  • このエクササイズのトレーニングは、脇が締まっていることが大前提です。(脇が甘い人は、肘が真下に下がりません!!)
  • バーを引きつける時、動作の主体は肩甲骨周辺部の筋肉です。胴体を両肘ではさむような感じで行なってみて下さい。
  • 肩関節が柔らかい人は、バーを首の付け根より下に下げて下さい。
  • 完全に出来るようになった人は、肩甲骨の上下と、肘の曲げをほぼ同時に行なってバーを引きつけてみて下さい。

第1回 菱形筋を動かしてみよう。
第2回 肩甲骨を横方向に動かしてみよう。
第3回 肩甲骨を上下方向に動かしてみよう。
第4回 肩甲骨を斜め45度方向に動かしてみよう。
第5回 広背筋を動かしてみよう。(1)上下方向
第6回 広背筋を動かしてみよう。(2)横方向
第7回 広背筋を動かしてみよう。(3)斜め45度方向
第8回 広背筋を動かしてみよう。(4)左右交互 前編
第9回 広背筋を動かしてみよう。(4)左右交互 後編